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治療例

【治療例】  32歳 女性 スプリント療法と矯正歯科治療によって治癒した顎関節症の治療

初診

左右顎関節の疼痛ならびに開口障害が主な症状の32才の患者さんで、親知らずを含め永久歯が12本、先天的に欠損していてます。歯列は隙間が多く(空隙歯列弓といいます)、咬み合せは上下の歯のかみ合うポイントが一定せず不安定です。
最初に顎の痛みをとり、顎関節や顎を動かす筋肉が楽になるよう、スプリントとよばれる治療装置を用いました。顎関節症の症状が軽快したことを確認後、顎の機能に調和する咬みあわせをめざして矯正歯科治療を行うこととしました。この症例に関連したリスクは、顎関節症の残存、一度始めると元の状態に戻すことが困難、欠損している部位の処置(人工歯を入れたり、義歯で補うなど)を必要とすること等です。また、治療期間が長くなるため、むし歯や歯周炎のリスクも高まります。

改善後

スプリント治療により疼痛と開口障害が改善したため、顎関節や顎の筋肉と調和する咬み合わせをめざして矯正歯科治療を開始しました。主な治療装置はマルチブラケット装置です。治療期間はスプリント治療を含め、おおよそ4年でした。その結果、咬み合わせも安定し、顎関節の症状も消失しています。その後10年以上、顎関節症の再発はなく、良好な経過をたどっています。治療費については、矯正治療を行う前の顎関節症治療は健康保険で行い、次の段階の矯正治療費ではおよそ60万円でした。欠損した部位は2歯を人工歯で補いました。歯や歯周組織の健康もコントロールされています。

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